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IT転職「虎の巻」~転職する前に読んでほしい転職の心構え編~
「IT転職虎の穴」サイトをご覧いただきありがとうございます。
このサイトをご覧になられている方は、少しでも転職を考えている人だと思います。特にIT業界はIT技術者の需要がどんどん高まっていることもあり、IT転職業界は非常に活況です。まさに転職希望者の売り手市場といえるでしょう。
ただ今後もIT業界において人材の流動性はさらに高まるとはいえ、日本国内においてはまだまだ転職が人生の一大イベントであるということに変わりはありません。当たり前ですが転職は非常に重い決断なのです。
だからこそ転職した後に後悔しないように、転職活動を始める前にはある種の心構えのようなものが必要になります。言い換えれば”転職の基準”です。条件とも言い換えられますね。
”転職をする、もしくはやめておく基準”
”次の会社を選択する基準”
こういった転職の基準を明確に決めておくことは非常に重要です。”明確に”というところが重要なのです。
なんとなくぼんやりした基準でとりあえずの形で決めてしまっては、必ずあとで後悔したり、悩んだりします。
しかし自分なりの転職の基準を明確に決めておいて、それに従って選択を行えば、後で後悔することはないでしょう。
その選択は自分で決めた!と言えるのですから。
転職の心構え①~転職の目的をはっきりさせる
あなたが転職を考えているならば、そこには明確な理由があるはずです。
もちろん最初は今の会社が嫌だからとか、なんとなく求人情報を眺めていただけかもしれませんが、実際に転職活動を開始するとなると必ずそこには理由があるはずです。逆に理由がないならば転職活動なんて手を出すべきではありません。
転職はあくまで”手段”であって”目的”ではありません。
よくあるのが、転職することが目的になっている人です。
こういった人は転職した後に後悔している人が多いです。それは転職の目的が明確ではなく、思い付きやなんとなくで転職を決めてしまったからなのです。
転職するからには、転職の先に手に入れたいもの、つまり目的があるはずなのです。
あなたが転職したいと考える転職理由は様々あると思います。
例えば
転職の理由
- 年収を上げたい
- 残業時間を減らして生活を充実させたい
- いまの環境がつらいから仕事を変えたい
- 会社の未来が見えないので転職したい
- もっと技術力を向上して、自身の市場価値を上げたい
などですね。
もちろん理由は一つではなく、複数ある場合もあります。
この転職の目的を明確にしておくことは非常に重要です。
”明確に”というのは”定量的に”とも言い換えられます。上記の定性的な内容では、転職の基準としては曖昧です。
例えばあなたが年収を上げたいから転職したいとします。では年収を上げたいといってもいくら上がればあなたは転職を決意するんでしょうか?
出たとこ勝負でちょっとでも上がったら転職しますか?
それではあとで後悔することが目に見えていますね。
年収を上げたいなら、今度は年収を上げたい理由があるはずです。
そういった真の目的まできちんと決めておかないと、決めた後で必ず後悔することになります。
ちなみに日経BP社の調査によると、転職経験者の4人に1人が転職を後悔しているそうです。
(出展:転職経験者の4人に1人が後悔している理由)
システムエンジニアならば、障害の根本原因を探るために「なぜなぜ分析」をやると思います。
それはある問いに対して、なぜ?なぜ?と繰り返して、真の原因(根本原因)を探る方法です。
転職の目的を明確にするためには、このなぜなぜ分析が有効です。
「年収を上げたい」⇒「なぜ年収を上げたいのか?」⇒「タワーマンションを購入したいから」⇒「なぜタワーマンションを購入したいのか?」・・・
このようにして、自分が転職したい本当の目的を探っていきます。これが見つかれば、あなたはその目的を達成するために転職したいということがはっきりと宣言できると思います。
このときわかった転職したい真の理由が「家族と過ごす時間がもっとほしい」だった場合、表層的に考えていたことが「年収を上げたい」という目的だったとき、相反しますよね。
一般的に年収を上げるにはそれだけ仕事の難易度が上がるのですから。
「家族と過ごす時間がもっとほしい」場合、その解決策は「年収を上げる」ではなく、「帰宅時間が早い or 休みがきちんと取れる」会社を候補として探すべきです。
このように自分が転職したい理由がはっきりしていないと、転職後に絶対に後悔します。
そうならないためにも転職活動を始める前に、あなたが転職をしたい目的をはっきりさせておきましょう。
転職の心構え②~目的を達成したと言える基準を明確にする
なぜなぜ分析によって、あなたが転職したいと考える真の目的がはっきりしたとします。
では次にその目的を達成したといえる条件を定量的に定めます。
”定量的に”ということが重要です。
例えば年収を上げたいならば、”いくら”年収が上がったら転職を決めるかということです。
システムエンジニアならシステムリリースや移行計画を考えるときに必ずコンティンジェンシープランを考えると思います。コンティンジェンシープランとは日本語で言うと「緊急時対応計画」です。
コンティンジェンシープランには必ず発動条件が定量的に決まっています。
障害発生時に対応が遅れてしまう原因としてよくあるのが、なあなあでまだいけると判断してしまい、旧戻しなどの対応が遅れる場合です。
人間は緊急時に必ず判断に迷うものです。
そのため必ず発動条件の基準を明確にしておくことが重要なのです。
緊急時にはその決めた基準に従って行動すれば、判断に迷うことはありません。そしてその決断に後悔する必要もありません。
ちなみにFXや株のデイトレードでも損切の明確な基準が決まってないヤツから退場していきますね(笑)
これは転職活動でも同じことが言えます。
つまり目的を達成した(=転職を決意する)と言える基準です。
これが決まってないと必ずあとで後悔します。
転職活動というのは人対人の勝負でもあります。
そのため情に流されるということもよくあると言います。
しかしそのときの感情だけで転職を決意してしまうと、あとで「あの時の俺の判断は正しかったのか?」と後悔することになりかねません。
あなたが転職をしたい本当の目的を達成したと言える基準を明確にしておきましょう。それが満足の行く転職活動を行うための前提条件となります。
そして目的を達成したと言える明確な基準を定めるためにも、自身が転職したい目的をはっきりさせておく必要があるのです。
年収を上げたいなら何のために年収を上げたいか決まっているはずです。
それが決まっているならば、その目的を達成するために必要な年収も自ずと明確となるでしょう。
IT業界における転職時の給料に関してはこちらに詳しくまとめています。
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IT業界での転職で給与アップは可能?どのくらい上がる?給料交渉はいつするべき?
Contents1 IT業界での転職で給与アップは可能?どのくらい上がる?給料交渉はいつするべき?1.1 IT業界での転職における給与アップはどのくらい期待できるのか?1.2 給与交渉をしない日本人1 ...
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転職の心構え③~転職の覚悟を決めておく
転職の基準が明確に決まったならば、あと必要なのは覚悟だけです。
「その基準を満たしたなら、絶対に転職する!」という決意ともいえます。
IT業界専門の転職エージェントの方と話していると、実はこの覚悟が弱いために、せっかく内定を得たのに転職を踏みとどまる人が多いと聞きます。
人間は基本的には変化を恐れる生き物なのです。
その変化を恐れる気持ちを払拭するにはある程度の覚悟が必要となってきます。
そしてこの覚悟があるかないかでは転職における内定率にも影響することがわかっています。
これは考えればすぐにわかりますよね。
絶対に転職するという覚悟がある人とない人では、本気度が違いますから面接の際に、人事のプロにはその差が当然見抜かれてしまいます。
転職活動を始める前に、本気で転職する覚悟はあるのか自身に問いかけて見ましょう。
またIT業界に転職を希望する人の中にはIT業界未経験の人も少なからずいます。
IT業界未経験の人は、特にIT業界で働く覚悟が必要です。
覚悟がなければ、絶対に人事はそんな人採用しません。
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IT業界未経験者がIT転職を成功させる方法と知っておくべきこと・秘訣
Contents1 IT業界未経験者がIT転職を成功させる方法と知っておくべきこと・秘訣1.1 IT業界未経験でも転職は可能なのか?1.2 IT業界未経験でも使い物になるのか?1.3 IT業界未経験者 ...
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そして転職をしたい本当の目的に対する解決策は転職だけではないはずです。
それを考えても、絶対に転職したいと思うならば転職活動を始めましょう!
まとめ
転職をする上での心構えを解説しました。
転職をする前に、転職をしたいと考える真の目的をはっきりとさせておくことは、転職活動にあとで後悔しないためにも非常に重要です。
そしてその真の目的を達成したといえる基準も明確にしておきましょう。
それが判断を誤らない唯一のコツです。
転職の基準を決める作業はシステムの要件定義の作業と似ています。
要件が明確に定まっていないと良いシステムは作れません。
またシステムの最高品質も要件定義によって決まります。
基準が決まればあとは転職する覚悟だけです。
最後に選択するのは覚悟がある人だけですから。
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