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ITベンチャー企業への転職の実態に迫る!メリットとデメリットを解説・年収や待遇は?
管理人の「若手の虎」です。お疲れさまです。
IT業界で転職する際に考慮に入れたいのが、ITベンチャー企業への転職です。
ITベンチャー企業は大手企業と違って、「自分の裁量が大きいこと」や「実力が付きやすいこと」などのメリットがあり、実力のあるITエンジニアにとっては非常にやりがいのある環境です。
またこれから技術を身に付けてフリーランスのエンジニアとしてやっていこうと思っている人にとっても最高の環境でしょう。
しかしやはりベンチャーなので大手企業と比べて給料が安定しなかったり、最悪3年後には会社が存在していない可能性もあります。
そのため大手IT企業からITベンチャー企業に転職するのになかなか踏み切れないというエンジニアの方も多いのが現実です。
そこでこのページでは大手からベンチャー企業の実態まで詳しい現役システムエンジニアの管理人が、ITベンチャー企業へ転職する際に考慮したいメリットやデメリットを解説していきます!
ITベンチャー企業って何?
よく"ITベンチャー企業"といいますが、ベンチャー企業とはどういった企業のことを指すのでしょうか。
意外とベンチャー企業の定義についてはあまり知られていないような気がします。
一般的にベンチャー企業とは「新しい技術や高度な知識を基に、既存の大企業では実施しにくい創造的・革新的な経営を展開する企業」とされています。
基本的にはこういったことは新進気鋭の新しい企業が行うことが多いので、「創業から間もない規模の小さい会社」と理解している人も多いですよね。実態としてはこの理解でほとんど間違っていないと思います。
よくスタートアップ企業とも呼ばれています。
そしていまの時代、ITを活用した新規サービスが多いことから、ITベンチャー企業が続々と誕生しています。
というよりもどんなサービスを生み出すにしてもIT技術の活用は外せない時代ですからね。IT関連のベンチャー企業は非常に人気が高いのです。
さらに通常は会社を作るとなったら色々な設備投資が必要なので、かなりの初期投資が必要になりますが、ITベンチャーであれば最悪、机とパソコンさえあれば始められるのが魅力でしょう。その気になれば誰だってITベンチャー企業の社長になれる時代となっています。
ITベンチャー企業の歴史はまだ浅く、2000年以降にすごい勢いで増加してきました。その主な理由は以下の3つと言われています。
- IT・情報技術の飛躍的な発展
- 起業に対する規制緩和の促進
- ベンチャーキャピタルなどのインキュベーターの増加
特に1番目の理由が大きいですね。
ITの発展は産業革命と並び称されるほどインパクトだったと言われています。おそらく100年後の教科書にはこの20年ほどの動きはIT革命として語り継がれていくことでしょう。
そしてITベンチャーの人気の高まりはLivedoorのホリエモンこと堀江貴文氏や、楽天の三木谷氏などの誕生によって、絶頂を向かえます。
ベンチャーとして誕生した企業がものすごい成長スピードで大企業と肩を並べるまでに成長していく姿は誰もが憧れました。ITベンチャーで成功すれば、それはイコール億万長者になれるというのは夢がありましたよね。
楽天なんていまや大企業の一員となってますから、最近の若者は楽天がベンチャーだったと思ってる人は少ないんじゃないですかね。
しかしITバブルの崩壊によって、一時ITベンチャー企業の人気は衰えます。
ベンチャー=不安定という空気の蔓延により、大企業の人気が高まっていました。
ただ近年では再びITベンチャーの人気が高くなってきています。
最近ではFinTech(金融×ITサービスの盛り上がり)やIoTといった動きが加速していて、ITベンチャー企業の役割が見直されています。大企業が出資してITベンチャーを作るなんていう動きも活発化してますよね。
このようにしてITベンチャーによって大企業では出来ない新しい発想、新しい技術、そして新しいサービスがどんどん生み出されています。
成功すれば一攫千金、そしてダイナミックな開発や経営といった経験が得られるため、今後もITベンチャーの人気は続いていくと思います。
ITベンチャー企業への転職
こうしたITベンチャー企業の盛り上がりによって、やりがいなどを求めて大企業からITベンチャー企業に転職するという人も増えてきています。
最近は転職市場も活況となっていますね。
一つの企業を定年まで勤め上げるという価値観は終わったといっても過言ではありません。
しかしやはりベンチャー企業は”不安定”というイメージもあり、ITベンチャー企業に転職することはまだまだ人生でも大きな決断であると考えられています。
大企業にいれば雇用や給料の面で比較的安泰なことは言うまでもないですからね。
そこでITベンチャー企業のメリットとデメリットをまとめてみました。
ITベンチャー企業に転職するメリット
ITベンチャー企業に転職するメリットは以下があげられます。
- 規模が小さいため自身の裁量が大きい
- 技術的な実力が付く
- 給料が高くなる可能性が高い
- 服装が比較的ラフ
順番に説明していきましょう。
まずITベンチャー企業は「規模が小さいため自身の裁量が大きい」ことがあげられます。
大企業のように大きな組織ではないので、ITベンチャーでは自分の上司は社長だけというようなことも多いです。
そのため自分はプレイヤーでもあり経営者、決定者でもあるのです。
「どんなサービスを生み出すのか?」「次の戦略はなにか?」など大企業では経営者だけが行っていたようなことが、ITベンチャーでは一社員が普通に行うことができます。
それだけ意見がいいやすい環境とも言えますね。何より社長が身近にいることが多いので、積極的に発言することができるのです。
そしてITベンチャーではむしろそういった意見を歓迎してくれることが多いです。大企業の場合は、一社員が経営に口を出すなんて考えられないと思いますが、ベンチャーではそれが許されるのです。
これは大企業にはない醍醐味ですよね。
大企業だとちょっとしたプロジェクトを立ち上げるのにも複数の審議があったり、無駄な資料をたくさん作らなければいけないので、せっかくアイデアを持っている人もめんどくさくてあきらめてしまうことが多いのが実情です。
しかしベンチャー企業であれば、「じゃあやってみれば」という空気感が醸成されているため、何でもできるところが魅力なのです。
次にITベンチャー企業に勤めると実力が付きやすいということがあげられます。
これはベンチャー企業の中でも特にITベンチャーに言えることですね。
ITベンチャーではプログラミングの知識やシステム開発の知識などをフルに活用する機会があります。
そして逆に新しい知識をどんどんと仕入れていかないと取り残される世界です。
そのため全員が知識や技術の向上に貪欲ですから、自分もそういう環境に身を置くことで切磋琢磨できるのです。
最近ではビットコインなどのブロックチェーン関連の技術などが流行ってますが、こうした技術もすべてベンチャー発信です。
さらに大企業では自分で手を動かす(例えばコーディングする)必要があまりありません。
そのためプログラミングなんてできない社員が多いのが特徴です。私は現在大手SI企業に勤めていますが、大半の社員が普段はソースコードなんて見てないですよ。
これではエンジニアとしての技術は身につかないですよね。
大企業と言うのはよくも悪くも保守的です。
最新の技術なんて危険なのでほとんど手を出さないですし、イノベーションとは程遠い環境にあります。
ただしそれでも生きていけるのが大企業です。そのためあまり知識や技術を向上しようという雰囲気はないのです。悪く言えば”危機感がない”、よく言えば”安全志向”です。
近年のシステム開発プロジェクトは大型化が進んでいて、それだけ失敗するリスクが高いです。
そのため大企業は赤字プロジェクトを発生しないために、ガチガチに運営方法を定めています。だからこそ新しい取組みには消極的なのです。
一方のITベンチャーはまだまだ失うものが少ないですから、失敗を恐れずに先進的な取組みをどんどん採用します。こんな環境にいれば実力が付くことは間違いないですよね。
ITベンチャーは大手企業とは真逆の環境にあります。自分の実力を高めて、市場価値も高めたいという人にはうってつけの環境といえるでしょう。
次に、実は優良なITベンチャーに転職すると給料が上がりやすいということが言えます。
一般的にベンチャー企業に転職すると給料が下がるというイメージが多いようですが、最近はITベンチャーが儲かりやすい環境がありますから、優良なITベンチャーに転職すると給料が上がる傾向にあるのです。
ITは基本的にコストは人件費だけなので、優れたサービスさえ生み出せれば利益率はかなり高い業界なのです。
そしてITベンチャー企業は、人事制度などがきちんと整っていないので、破格の給料を提示することもよくあります。もちろんこれは優秀なエンジニアだったらという前提ですが。
大企業ではいくら優秀なエンジニアで喉から手が出るほど獲得したい人材でも、既存の人事制度を逸脱するような破格の給料を提示することはまずありません。ほとんどが年齢と前職の給料から割り出された値を超えることはないのです。
しかしITベンチャーは面接するのも役員だったりしますから、それほどにほしい人材ならば破格の給料を提示してでも獲得しようとするのです。
またそこまで破格の給料を提示しなくても、いい人材ならば大企業に取られないように高めの給料を提示してくることは結構あるのです。大企業は儲かっていても既存の人事制度から逸脱した給料は出さないでほとんど内部留保に利益が回されますが、ベンチャーは儲かったら人件費に回すことも多いのが特徴です。
もちろんベンチャー企業で結果を出せば特別報奨金なども出ることが多いです。それだけ結果が報酬に結びつきやすいと言えます。
逆に大企業はいくら結果を出しても、せいぜい出世が早まるくらいでしょうか・・・
次にベンチャーの特徴としてあげられるのが、服装がラフということです。
私もベンチャー企業の人と仕事をしたことが何度かありますが、みなさんTシャツにジーパン、サンダルでした(笑)
IT系のエンジニアのイメージは確かに私服ですよね。
大企業はそうはいきまん。
堅苦しい恰好したくない人にはうってつけの環境でしょう。
このようにITベンチャー企業には大企業にはないメリットがたくさんあります。
自分の実力を高めて、バリバリ活躍したいというような人にはおすすめといえるでしょう。
ITベンチャー企業に転職するデメリット
次にITベンチャー企業に転職する際のデメリットについて解説します。デメリットは主に以下のようなことがあげられます。
- 労務環境や福利厚生が悪い
- 不安定
- 社長をはじめ同僚と合わないと逃げ場がない
まず第一に労務環境や福利厚生が悪いということがあげられます。
大企業は色々な意味で守られてますから、残業規制があったり、休みを取ることが保障されていたりします。
しかしITベンチャーはそれがないですから、繁忙期には青天井で残業するといったようなこともあるようです。社員数も少ないので、仕事の増減を人でカバーする体育会的なノリがあると考えてよいでしょう。
大企業であれば、人的リソースを柔軟にシフトすることで個々人の業務量を平準化することが可能ですが、ベンチャーはそれができません。
そして大企業には存在している様々な福利厚生がITベンチャーにはあまりないことが多いです。
基本的には給料のみが報酬となる世界です。
どちらかというと外資系企業に近いイメージかもしれませんね。
次にやはり”不安定”ということがあげられます。
ベンチャー企業は10社あったら、1年後に残っているのは4社と言われています。
そしてさらに5年が経過すると残っているのは1社だけという統計もあります。
つまりこのデータを見る限り、「同じ会社で働き続けたい」という人はそもそもベンチャーに転職するべきではないということがわかります。安定性をベンチャー企業に望んではいけないのです。
もちろんその反面、実力を付けて、どんどんキャリアアップしたいという人には向いています。
そして業績もなかなか安定しないことが多いので、給料も安定しないです。
当然儲かっているときはそれだけ給料がガンガン上がっていきますが、業績が悪いときはその分下がり幅も大きいのが特徴です。住宅ローンを組んで、3年後に子供の学費を貯めて・・・みたいな将来の予測が立てにくいことが多いです。
大企業はある意味年功序列ですから、毎年少しずつでも昇給していきます。業績が悪くてもそこまで給料が減るということはありません。
その分将来の予測は立てやすい傾向にあります。
最後に人間関係です。
これは社長が近いということの裏返しです。
社長や同僚と合わなかった場合はもう逃げ場がありません。
大企業であれば異なる部署に移れば人間関係なんてリセットできるかもしれませんが、ITベンチャー企業の場合は、人数が限られていることもあり、例え合わなかったとしてもその人とやっていかなければならないのです。
つまり人間関係が悪かった場合、そこから逃げる方法は転職という選択肢しかありません。
社員は家族なんて言いますが、ベンチャーはまさにこれがあてはまります。
そして経営陣がワンマン企業のようなことがあるので、社長の方針に合わなかった場合は、それがダイレクトに自分に降り掛かってきます。
ITベンチャー企業に転職する際には、きちんと社長や経営陣と自分が合うかということを確認してから入社してほうがいいでしょう。
まとめ
ITベンチャー企業に転職する際のメリットとデメリットをまとめました。
メリットは主に以下の3点
- 規模が小さいため自身の裁量が大きい
- 実力が付く
- 給料が高くなる
- 服装が比較的ラフ
そしてデメリットは主に以下の3点です。
- 労務環境や福利厚生が悪い
- 不安定
- 社長をはじめ同僚と合わないと逃げ場がない
ただしITベンチャーはデメリットを補って余りあるメリットがあります。それは”実力が付く”ことです。IT業界は実力がすべてですから、実力さえあれば不安定でも、会社がなくなっても、いくらでもやっていけるのです。もちろん安定という言葉はないですが、やりがいは大きいですよ。
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