システムエンジニアにとってIPAが実施する情報処理技術者試験は必要なのか解説します!!
Content
さてみなさん、秋の情報処理技術者試験の申込が開始してますが、勉強してますか?
来年からIT業界への就職が決まっている学生さんなんかは、初めての受験で何からはじめたらいいか悩んでいるかもしれませんね。
システムエンジニアにとっては、恒例のイベントとなりつつある情報処理試験ですが、本当に必要なのでしょうか。現役システムエンジニアが解説します。
情報処理技術者試験
IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)によると情報処理試験は以下のように位置づけています。
情報処理技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が、情報処理技術者としての「知識・技能」が一定以上の水準であることを認定している国家試験です。
情報システムを構築・運用する「技術者」から情報システムを利用する「エンドユーザ(利用者)」まで、ITに関係するすべての人に活用いただける試験として実施しています。特定の製品やソフトウェアに関する試験ではなく、情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる知識・技能について、幅広く総合的に評価しています。
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_08gaiyou/_index_gaiyou.html
現在の試験区分は以下の12区分となっています。
試験区分 | 略称 | 実施時期 |
ITパスポート試験 | IT | 随時 |
基本情報技術者試験 | FE | 春秋 |
応用情報技術者試験 | AP | 春秋 |
ITストラテジスト試験 | ST | 秋 |
システムアーキテクト試験 | SA | 秋 |
プロジェクトマネージャー試験 | PM | 春 |
ネットワークスペシャリスト試験 | NW | 秋 |
データベーススペシャリスト試験 | DB | 春 |
エンベデットシステムスペシャリスト試験 | ES | 春 |
情報セキュリティスペシャリスト試験 | SC | 春秋 |
ITサービスマネージャー試験 | SM | 秋 |
システム監査技術者試験 | AU | 春 |
システムエンジニアにとって情報処理試験は必要なのか
結論から言いましょう。
必要です!!
まあそんなことわかってるよという人が多いと思いますが、肝心なのはその理由ですよね。主に以下の理由です。
①昇進・昇格に必要
昇進や昇格の必須条件としている会社が多いです。こういう業界にいるんだから少なくともこれくらいは取っておけよ(取れて当たり前だよね)ということでしょうね。
②対外的に証明できる数少ない資格
ベンダー系の資格を除けば、ITスキルを証明する唯一の国家資格です。プロフィールを書くこともあるのですが、そういうときに資格として書けます。逆に資格欄に何もないと恥ずかしい思いをすること必須です。
さらに公共系の仕事などでは、受注先のプロジェクトメンバーに高度情報処理技術者の資格を要求することもあり、
この資格がないとできない仕事もあります。
③基礎的なスキルが身に付く
IT技術を体系的に学んだ人って実はこの業界少ないと思います。つまり基礎がないままこの仕事についてる人が多いです。
そんな人にとっては、この資格を取得するために勉強しますので、全般的な基礎知識が身に付きます。
やはりどの業界においても基礎知識は重要で、これがないとどこかでボロ出ますw。
④給料が増える
資格を持っているだけで、資格手当が出る会社も多いです。
⑤ドヤ顔できる
まあこれは半分冗談ですが、高度はなかなか難しい試験だけに、持っていると少なからず羨望のまなざしで見られることは確かです。逆に持ってないと、なんで持ってないんだあいつ?という感じになります。
上記したようにシステムエンジニアにとっては、不可欠ともいえる資格でしょう。
実際に業務に役に立つかと言えば、そうでもないのですが、土台の知識ですので、これがないエンジニアは弱いです。
おすすめは?
応用までは順当に取得するとして、高度のなかでどれを最初に取るか悩むところだと思いますが、断然情報セキュリティが取得しやすいと思います。
なぜかというと一般的な国語の素養があれば、あとは多少のセキュリティの知識をかじっていれば、ある程度答えが書けてしまします。実際これで合格した人を何人も知っています。設問がとっつきやすいんですね。
何を書いていいかまったくわからないということはないと思います。出題される問題の運は当然あるのですが、勉強時間が少なくても受かる可能性のあるのは情報セキュリティだと思います。
逆に勉強しないと取れないのが他のスペシャリスト系試験です。データベースやネットワークは勉強しないと、何を書いてよいかすらわからないです。ただしそれは裏を返せば勉強した分だけ確実に得点につながります。勉強する時間が取れて、確実に取りたい場合はおすすめです。
そしてこれらのスペシャリスト系試験を何個か突破した後に、プロジェクトマネージャーなどの論文系試験を受験すればいいと思います。
論文系試験はある程度経験がないと、受かりません。
まとめ
今回はシステムエンジニアにとって情報処理技術者試験が必要な理由を解説しました。
頑張って勉強して、取得を目指しましょう!