大卒新入社員の3割が3年以内に退職する時代になりました!
今や大卒の新入社員の3割の人が3年以内に会社を退職するそうです。
3割って結構な人数ですよね。一昔前までは会社に「就職する=人生をその会社に捧げる」くらいの意識がありましたよね。その時代から比べると随分と意識が変わったものだと驚かされます。
この数字を見て、昔からの会社人間の人は「最近の若者は我慢が足りない!!」と感じるかもしれません。
しかし実際の数字を見てみると、結構前から3年以内の離職率は3割を超えてるんですよね。
(出典:厚生労働省 新規学卒就職者の在職期間別離職率の推移)
上記のグラフを見ると、リーマンショック後の2009年に一度3割を切っていますが、それはむしろ特殊で、平成7年からずっと3割を超えていることがわかります。まあリーマンショック時は先行き不安から会社に留まろうとした人が多かったということでしょう。
また平成7年より前も3割には届かないまでも、それに近い離職率はあったことがわかります。
会社を辞めるという行為に関しては時代を問わず一定数いることがわかると思います。
会社を辞める原因は?
やはり会社を辞める人が一番多いのは新卒1年目です。
そして2年目、3年目となるにつれてその離職率は下がっていきます。これはなんとなくわかると思います。4年も勤めればもう、その仕事に定着したといえそうです。
1年目において辞める人が多い理由は、やはり仕事のミスマッチでしょう。あとは社会に適合できなかったとかでしょうか。最近では学生から社会人になる際のギャップの大きさに戸惑い辞めるケースも多いそうです。
「ゲームがやりたいから会社辞めます」
こんな理由の人がいるというから驚きです。
まあそれでも生きていける世の中であるともいえますがね。会社を辞めたら生きていけない状況ならば会社は辞めないと思います。
しかし現代においては仕事は多種多様になり、稼ぐ方法も本当に多様になりました。その意味では一つの会社にしがみつく必要がなくなったと言うべきでしょう。
また仕事とのミスマッチという意味では、昔から一定数いたと思われます。会社説明会ではやはり仕事のイメージってつかめないですからね。自分にその仕事が合ってるかは実際に働いてみないとわかりません。まあ我慢が足りないと言えば足りないかもしれませんが。
やはり自分に合う仕事を見つけるほうが大変ですからね。仕事が合う=楽という意味では決してありません。合わないといっているのは実際には大変だからやめるというひともいるかもしれません。
企業の取り組みは?
こんな状況ですから、企業側も様々な対策を行っているようです。
新入社員が辞めないようにする努力ということです。これも一昔前の人にとっては嘆かわしい事態かもしれませんね。なんたって、昔は人は勝手に育つものという考え方が多かったですからね。会社側が侵入社員に迎合して、手取り足取り世話をするなんてありえないと思われるかもしれません。
これも結局、働く人の選択肢が増えたので、選ばれる会社になる必要が出てきたと言えます。
この傾向は中小企業において顕著なようですね。やはり大手企業は安定しているためか、離職率が低い傾向にあります。人事や教育制度が整っているからかもしれませんが。
中小企業ではそのため、新入社員とのコミュニケーションとして交換日記制度や社長の家庭訪問なども行っています。
さらにはシェアハウス型の社員寮を用意したりと社員の家族化を図っているようですね。
これは確かに効果があると思います。他人ばかりの会社だと辞めてもいいやと簡単に思ってしまいますが、仲良い人がいると辞めづらいし、仕事も楽しくなりますからね。(オンラインゲームと同じですね笑)
人間関係が希薄になった時代だからこそ、より親密な人間関係を求めている人が多いのかもしれませんね。
IT企業ではどうか?
IT企業でもこの傾向は変わりません。むしろより顕著といえると思います。
もともとIT企業の社員はコミュニケーションに飢えているひとが多いですからね(笑。
私の会社でも内定者を逃さないように専用のSNSサイトを作ったり、OBとの交流会を設けたりとある意味必死でしたよ。
ITという無機質なものを扱っているだけに、コミュニケーションを求めるのかもしれません。
まとめ
今も昔も新入社員は一定数辞めるのが普通です。
しかし社員に辞められると、人材不足になったり、教育にかかったコストが無駄になったりするので、企業としたはやめてほしくないというのが本音だと思います。
今の時代社員は放置しておくと辞めるものだと考え、何かしら対策することが迫られています。
そのポイントは「社員の家族化」ですね。
仕事以外に社員同士が仲良くなれる仕組みづくりが求められています。