今回はIT業界への就職を目指す学生向けの記事です。
私も就活生の頃、よく見ていたんですが、2chとか色々なサイトで記載されている「~ランキング!」みたいなやつ。ほんと学生ってそういうの好きですよね。まあ私も見てたんで人のこと言えないんですけど。
ただああいうのって学生側から見た印象で出来ているので、的外れなことが結構あるんですよね。その本当の原因は企業で働いている人はそんなところで情報出さないからです(笑。
そこで今回は~ランキングの危うさと本当にIT企業を知りたいならどうしたらよいのか語ってみます。
IT業界(SI企業)総合ランキング(笑)激務度?偏差値?なんじゃそりゃ!
Content
就活生がよく見るサイト、2ch(笑。
いやわかるんですよ、ほんと就活生のときに得られる情報ってネットくらいしかないんですが、おもしろおかしく書いてあるのが2chやその他掲示板なんですから。
私も実際就活生の頃よく見てましたよ。怪しいランキングはこういうのです↓
2016年SI系IT企業総合ランキング
━Sランク━
Oracle Cisco
NTTデータ SAP
━A+ランク ━
★アクセンチュア 野村総研(NRI) 日立製作所 富士通
━A-ランク ━
日本IBM 富士ゼロックス NTTコミュニケーションズ
━B+ランク ━
NEC 日本HP 新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL) 日本総研(JRI) 大和総研(DIR)
━Bランク ━
NTTコムウェア 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC) 三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT) 電通国際情報サービス(ISID)
━ B-ランク ━
みずほ情報総研(MHIR) 日本ユニシス アビームコンサルティング 日立ソリューションズ(HISOL)
━ C+ランク ━
★JSOL ★農中情報システム SCSK 日立システムズ(HISYS)
━ Cランク ━
NECソリューションイノベータ ニッセイ情報テクノロジー JR東日本情報システム(JEIS) 東洋ビジネスエンジニアリング
━ C-ランク━
★オービック TIS オージス総研 富士通エフサス 富士通システムズイースト シンプレクス タタコンサルタンシービジネス 東京海上日動システムズ
━D+ランク━
三菱UFJトラストシステム 三菱総研DCS 兼松エレクトロニクス 都築電気 日興システムソリューションズ ネットワンシステムズ
━Dランク
東芝ソリューションズ 富士通FIP キャノンITソリューションズ IIJ NKSJシステムズ インフォコム セゾン情報システムズ.
日商エレクトロニクス コベルコシステム ユニアデックス パナソニックインフォメーションシステムズ 菱化システム JRシステム
━D-ランク━
NECネッツエスアイ 日立情報制御ソリューションス ゙ 三菱電機インフォメーションシステム MS&ADシステムズ NTTソフト NTTアドバンステクノロジ
JFEシステムズ テクマトリックス 三井情報 第一生命情報システム ソニーグローバルソリューションズ ワークスアプリケーション
まず”総合”って何だよ?って感じなんですが、こういうのがほかにも激務度だったり、就職偏差値なる数値で並べられたものがたくさんあります。
私もこういうの外から眺めているのが好きなんで、たまに覗いてるんですけど、かなり的外れな議論が展開されてたりします。中には企業内部の人が書き込んだのか?ってくらい当たってたり、詳細な情報が書かれていることもあるんですが、ほとんどが眉唾物の情報です。
でもほんとこういうのって就活生は好きなんですよ(笑。
やっぱり人は格付けし合う生き物なんですね。
このランキング、ちょっとだけコメントしてみましょうか。
SランクとAランクについてはなんとなく言いたいことはわかります。確かにIT企業っていうとNTTデータやアクセンチュア、野村総合研究所(NRI)、日立製作所、富士通、日本IBM、NTTコミュニケーションズなんかの名前があがってくるのは確かです。
でもこの並びにOracleとかCisco、富士ゼロックスなんかが入ってくるのはよくわかりません。全然業態が違うと思いますよ。Oracleなんかは学生や一般の人はほとんど知らないんじゃないですか。Oracleはデータベース関連のソフトウエアでデファクトスタンダードを持っている企業で、超優良企業です。
そういう隠れた超優良企業をあげるならば最近はやっぱりAmazonですね。Amazonって通販サイトだけだと思ってませんか?いまやエンタープライズITの世界では欠かせない存在となっているクラウドサービス(AWS)を展開しているIT企業なんですよ。
まあそういった意味でOracleやCiscoなんかは確かに広義の意味でIT企業なんでしょうけど、同じ軸で比べるのがそもそも間違いなんです。だから”激務度”とか”給料”なんかでランキングするのはそれなりにわかるんですが、”総合”なんかでは測れないんです。
もうCランク以下はカオスですね。なんの基準なのかまったくわかりません。それにしても最下位にいるワークスアプリケーションってなんでこんなに嫌われてるんだろ(笑。私が就職活動していたころはもっと勢いがあって、若干の人気はあったんですけどね。一人高校の同級生も行ってたし。あいつどうなったんだろ・・・
こういうランキングが信じられない理由
こういうランキングを信用してはいけない理由はたった一つです。
当事者不在で決められているランキングだからです!
”噂”レベルの情報ですべてが決まっていく世界です。そんな情報で決まったものは社会に出たらまったく役に立ちませんよ。
ただ確かに噂が真をつくこともありますので、なんとなくは形になっているんですが、細かい部分はまったく信用できません。
そしてこういったランキングが怖いのは”イメージ”が付いてしまうことなんですよね。一度付いたイメージはなかなか払拭できません。その間違ったイメージで学生が優良な企業を敬遠してしまったら本当に残念です。
ちなみに私の会社なんか激務で有名なので(笑、学生から聞かれる質問第一位は「激務なんですか?」です・・・
いまやネットは就活生の情報源としてもっとも大きな位置を占めています。それだけに学生にはネットの情報を「こんな意見もある」くらいで考えてもらえるといいんですけどね。
システムエンジニアはもっと情報を発信するべき
常々思ってるんですが、社会人って情報出さなすぎですよね。忙しいからっていうのもあると思いますが。。。
だから学生のイメージだけで、こういう眉唾ランキングが出来上がっていくんです。
確かに今の世の中に生きる社会人は非常に窮屈な世界にいます。ネットに情報を書き込むことは情報セキュリティ的になんでもNGですし、企業という看板を背負っている限りへたなことは言えません。だから必然的に”黙る”という行動になっていくんです。それが楽ですからね。
私はこういったブログを運営していることもあるんですが、この雰囲気って将来は劇的に変わっていくと思うんです。だってこの情報化社会において、”黙る”という行為はまったく生産性がないんです。そんなことを推奨する企業は生き残っていけないと思います。
”黙る”から学生たちは勝手な想像をして、勝手に思い込んでいくんです。それって双方にとって不幸ですよ。
せめてシステムエンジニアはIT業界という情報の最前線にいるんですから、我々から発信していかないと。
学生が本当のIT業界の情報を得るには?OB・OG訪問
それでは手っ取り早く本当のIT業界の情報を知るためにはどうしたらいいのでしょうか?
これは今も昔も変わらないんですが、やっぱり当事者に話を聞くのが一番です。
つまりはOB・OG訪問ですね。
これだけは私が就職活動をしていた頃から変わらない唯一の正解でした。ネットに情報は出さなくても直接会えば本音を語ってくれます。それくらいの貢献はしようと思っている社会人は多いです。私もOB訪問の依頼は絶対に断らないようにしています。それは私が学生の頃に快くOB訪問を受け入れてくれた社会人の先輩方に恩返しすることにもなるからです。
学生たちにはどんどんOB訪問してほしいと思いますね。実は私も就活を始めた最初の頃はOB訪問なんてただのこなさなければいけないイベントで、聞きたいことなんてないよと思っていたんです。志望動機も業界の情報もネットで仕入れた情報で十分と思っていました・・・
私は自分で言うのもなんですが結構、プライドが高いです(笑。ただそういう人って多いと思うんですが、人に聞くのが苦手なんです。ほんとに。情報は自分で完結すると思いこみがちです。
でもOB訪問をするうちにその考えは変わってきました。いまではたくさんOB訪問しておいてよかったと思っています。
OB訪問を行うと、いかにネットの情報が表層的なものかわかりますよ!やっぱり社会人の人と話すっていうのは勉強になります。これはいま現在社会人の立場になって、より一層そう思います。学生の頃はなんて無知だったんだろうってね(笑。
出来ればエントリーシートを見てもらうといいと思います。学生の書いてあることって結構的外れだったりすることが多いので、その志望している会社の人に確認するのがエントリーシートの精度を高める一番の近道です。というか見てもらわないとダメだと思います。
これも私の実体験なんですが、就活時に私の志望していた会社のOBにエントリーシートを見てもらったんです。私はそれまで自分で書いたエントリーシートは非の打ちどころがない完璧なものだと思っていたんです。でももちろんそれは違ったんです(笑。
OBの人に最初に言われたのは「このエントリーシートちょっとつまんないね」
・・・でした。もう衝撃でしたね。そんなこと言われるとは思わなかったですから。ただ今思うとほんとにつまらなかったと思います。自分の経歴がいかにすごいかということを淡々と語っていて、まったく面白みがなかったんです。そしてそのOBの方に選考方法の裏事情というか内情を教えてもらったんです。
それは選考する人がどういった人たちなのかということです。そのOBが教えてくれたのは、2次面接くらいまでは選考する人は現場から選ばれた人だということでした。では、その選考する現場の人の立場に立って考えてみましょう。毎日何人も面接して、そのたび就活生は自分はすごい!ということをアピールしてきます。
友達同士でもそうだと思うんですが、人の自慢話ほどつまらないものはないですよね。そんなの何時間も聞かされている面接官は飽きているんです。話がどんなにすごくても2割も聞いてないというか頭に入ってこないといってました(笑。
だから重要なのは、面接官の興味を引き出すことなんです。そのことをOBの方に教えてもらいました。
そこから私は自分の経歴をアピールするだけではなく、ちょっとだけすべらない話(笑)をするようになりました。これが本番の面接ではめちゃくちゃ受けたんです。いま私が自分の会社にいるのはもしかしたらそのおかげかもしれませんね。
つまりは就活生ってかなり自分本位なんです。それに気づくためには多くのOB・OGに会う必要があるんです。
OB・OGが見つからない人はどうすればいいの?
OB・OG訪問が重要だということはわかってもらえたと思います。
ただ自分の行きたい会社に知り合いのOBやOGがいないときがありますよね。そんなときはどうしたらいいのでしょうか?
いまは便利なサービスがありますね。OB・OGと学生を結び付けてくれるサービスがあります。それが「ビズリーチ・キャンパス」です。
ビズリーチはいまCMでもお馴染みですね。ビズリーチ・キャンパスは同じ大学出身の先輩を紹介してくれて、キャリアや就職の悩みの相談ができます。このサービスは就活生でなくても利用ができます。
学年不問でOB・OG訪問をマッチングしてくれます。もちろん就活情報(セミナーやイベント、インターン)もたくさん掲載されてますよ。人生で一度の重要なイベントである就活が終わったときに後悔しないように、できることは本気で取り組んでみる気持ちが大切です。
なお「ビズリーチ・キャンパス」について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
この記事では、就活時代に4大商社や大手IT企業など複数の内定を得た管理人の、就活面接に対する思いをまとめています。
アホみたいな”自己分析”(笑)をするより100倍役に立つので一度覗いてみてください。
まとめ
2chなどではびこる”~ランキング”の危うさを解説しました。
当事者不在で決まっているランキングは、結構的外れなことが多いです。
もっと社会人は情報を発信していくべきだと思うんですが、今の状況ではなかなか難しいです。そのため就活生には実際にOB訪問などで当事者にあって生の情報を仕入れてもらいたいものですね。OB・OGがいない場合は「ビズリーチ・キャンパス」を利用しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます!この記事が気に入ったらぜひシェアしていただけるとうれしいです。