首都圏の主要交通手段と言えば、鉄道ですよね。THE・インフラともいえる鉄道、その中でも首都圏の移動を担っている鉄道だけは、今後何十年とそれに代わる手段は登場しないでしょう。
しかし近年、首都圏においてもその利用率の低下が課題になってきているようです。実際大手鉄道各社の利用客数は年々減少するか横ばいとなっています。その中において東京メトロの利用客数がけが増加しています。これはなぜなのでしょうか。
鉄道利用客数の減少
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まず、首都圏における大手鉄道各社の利用客数が減少している要因ですが、沿線環境の人口減少が大きいようです。日本全体の人口も減少し始めましたし、それに伴う労働人口の減少も社会問題となっていますが、当然移動する需要も減少するわけですね。
これは首都圏の重要性が失われたわけではなく、いまも首都圏へ移り住んでくる地方の出身者は多いのですが、子供の生まれてくる数も減っているため、首都圏の人口としては減少しているのですね。
現代の都市部において新規の駅を建設することも容易ではないですから、人口が減少していくコミュニティーにおいて、鉄道利用者数が減少していくのは自然の摂理なのです。
東京メトロはなぜ好調なのか
ではなぜ東京メトロのみ利用客数が増加しているのか。この理由は簡単で、沿線人口が減少している他の鉄道各社と違って、東京メトロ沿線の人口は増加しているんですね。
東京メトロは主に東京都心部を走っていますが、このエリアはオフィスや商業施設がほとんどでした。ところが近年、再開発や都心のマンション増加によって住む場所としても人気を集めています。
まさに東京一人勝ち状態なのですね。東京の一極集中は減速するどころか、加速していることに驚きを隠せません。
東京は狭いがゆえに便利さを増しているといったところでしょうか。様々なものがすぐ手の届く場所にある、それは人や物だけでなくコミュニケーションやつながりといった形のないものも、集まるのかもしれませんね。
私なんかは東京に住みたいとは思いませんけどね。機会あれば広い田舎で暮らしたいと常々思ってます。東京は魅力ある都市であることに違いはありません。だけどこのまま一極集中が続くとどうなるのでしょうか。
この広い世界において、狭い東京を目指す日本は、世界から異質に映ることは間違いなさそうです。